今はなき名作ラジオをただただ懐かしむブログ
今では深夜ラジオを中心にどっぷり肩まで浸かっている私ですが、そのラジオとの出会いは大学生の頃でした。
今回は、すでに終了してしまった名作ラジオをだらだらと回顧していきたいと思います。
【星野源 RADIPEDIA】
放送局 J WAVE
放送期間 2010〜2014
今では天下のオールナイトニッポン一部火曜日を担当する星野源初の冠ラジオ。
この番組は秦基博、家入レオなどのアーティストを中心にパーソナリティに置き、
『正解のない疑問をリスナーの皆さんと一緒に考える番組』
というキャッチコピーでスタートした番組。
当時、私はかなりの星野源のファンだったので、ラジオには興味ないけど星野源の関わるメディアには触れておきたいという気持ちでこの番組に入りました。
当時の星野源は、ソロ活動を精力的に開始し始めた時期で、コアな熱狂的なファンはいたけれど今ほどメジャーな存在ではなく、一般的な知名度はそこまでないという立ち位置でした。
複数のポーターと呼ばれる、放送作家を相手役にその週のテーマを2時間かけて語り尽くすスタイルで、その中には今でもオールナイトニッポンで放送作家としてタッグを組んでいる寺坂直毅さんもいました。
一般的なラジオでは、放送作家はほとんど発言することはありませんが、この番組ではめちゃくちゃ喋ります。
日替わりの放送作家なのですが、どの作家さんとも相性バツグンで、コンビかのように楽しいトークを展開させていました。
やはり個人的には寺坂さんの真面目な口調なんだけど、どこかぶっとんでいるキャラが好きで、寺坂さんが相手役のときは星野さんもいっそうはしゃいでいるように見えました。
知名度もそこまでないので守るものもなく、良い意味でやりたい放題やっていた印象で、さすが自身もかつて深夜ラジオのヘビーリスナーだけあって、星野源のラジオ愛に溢れた番組でした。
芸人たんぽぽが体当たりで街にロケに繰り出し、そこで一般人にテーマについてインタビューする企画はわりかし攻めた内容でとても面白かったです。
人生ではじめて聴いたラジオだったので、今でも私の中で特別な番組です。
【銀シャリの炊きたてふっくらじお】
放送局 KBS京都
放送期間 2010〜2017
M−1 2016チャンピオン、銀シャリによる、お昼の関西ローカルラジオ。
この番組は日曜の13時から14時までの一時間番組でした。
天然ボケの鰻さんの一挙手一投足を見逃さず、少しでも鰻さんの言動に矛盾があれば、会話の流れを止めてでもガンガン鰻さんをコーナーに追い込んでいく橋下さんのスタイルは、良い意味でお昼っぽくありませんでした。
橋下さんの鋭い指摘に、たまに鰻さんもムッとなって言い返す場面が多々あり、喧嘩がおっぱじまんじゃないのか?とハラハラしながら聴いていました。
その週のメールテーマに沿ってトークを展開させるとうテンプレのスタイルでしたが、鰻さんの適当さ、橋本さんの理詰めで展開させるトーク、お二人のそれぞれのらしさがしっかりと出ていて、とても惹きつけられるラジオでした。
収録放送のラジオなのですが、何週間に一度メールテーマを募集していました。
今では考えられませんが一回の放送につき10通程度しかメールが集まっていませんでした。
その話を聞いて、自分のメールも採用されるかも・・・と初めて投稿をしてみたのですが、マジで大したこと書いてないのになんと一発目から読まれました。
初めて橋下さんにラジオネームを呼ばれた瞬間は一気に心拍数が上がり、胸が高鳴って全く内容が入ってきませんでした。 その後も投稿をちまちまやっていたのですが、送れば9割方読まれていました。
読まれると、そのパーソナリティに親近感を抱くもので、さらに銀シャリのことが好きになりました。
投稿者が少ないからこそ、常連も決まりきっていて、まるでお兄ちゃんが妹・弟の相談に乗るかのような温かい雰囲気が漂っていました。
リアルタイムでこの番組のリスナーになれたことは誇りに思っています。
メールを通してパーソナリティと繋がる楽しさを教えてくれたラジオでした。
【らじこー 木曜日担任かまいたち】
放送局 FM OH!
放送期間 2014〜2018
関西吉本芸人が日替わりで、担任という形でパーソナリティを務め、副担任のアシスタントDJみぃさんと送る高校をモチーフとしたラジオ。
この番組は21時からの一時間番組で、対象リスナーを高校生などの10代に設定したラジオ・・・
のはずだったのですがパーソナリティのかまいたちから、みぃさんへのセクハラ発言のオンパレードラジオで、これ訴えたら勝てんじゃないのか?レベルの内容の、そのギリギリ感が病みつきになる番組でした。
一応メールテーマや流れがあったのですが、下ネタトークを引き延ばし過ぎて他の部分が削られることもあり、その自由さも惹かれる部分でした。
もちろん下ネタばっかりではなく、真剣な悩みにはしっかりと笑いをはさみながら真面目に応えており、お二人の器用さを伺わせました。
この番組ではテーマメールとコーナーが一つずつあり、週に1人ずつ、2人優等生を決めるシステムがあったのですが、その優等生にはお二人のサイン入りステッカーがもらえます。
ちょっとした自慢なのですが、私このステッカー6枚くらい持ってます。 最終回に読んでもらえたのは一生の思い出です。
【俺達かまいたち】
放送局 ABC放送
放送期間 2014〜2018
らじこーとほぼ同時期に、ABC放送でスタートした2時間番組。
かまいたちは、『らじこー』と『俺達かまいたち』の週に2本の冠ラジオを持っていました。
週に3時間も大好きなかまいたちのトークが聴けたこの期間は、僕にとってゴールデンタイムだったでしょう。
仕事で嫌なことがあっても『らじこー』がある木曜日、『俺達かまいたち』がある土曜日を糧に頑張っていました。
土曜日の19時からの2時間番組なのですが、時事ニュースコーナー、ネタコーナー、ゲストコーナー、ゲームコーナーと盛りだくさんで、どこをきりとっても楽しくて、いつも気づいたらあっという間に終わってしまっていました。
ゲストコーナーでは、まだ世にでていない勢いのある若手芸人を呼んで、5分間自由に時間を与えてあげるという時間だったのですが、僕はここで和牛、ミキ、霜降り明星という今をときめく人気お笑い芸人を知ることができました。
そこで知った芸人目当てで、大阪の漫才劇場へ行ってネタをみて、さらにお笑いが好きになるキッカケになりました。
かまいたちは後輩イジリも秀逸で、毎週どんなゲストがきても面白くイジっていい感じに仕上げていてさすがだなぁと感嘆していたものです。
そして、この番組のアシスタントを務めるのが、愛すべきポンコツ山口美果さんです。
『あるある広辞苑』というコーナーのメール読みを担当していたのですが、ま〜これが噛む噛む。
よくリスナーの投稿を台無しにしていました。
ですが、全く嫌な感じがしませんでした。
その失敗をよくかまいたちの2人に突っ込まれていたのですが、そのやりとりが非常に面白く、どこか山口ちゃんが噛むのを待っている自分がいました。
私だけでなく、リスナーみんな山口ちゃんの成長を暖かく見守っていたと思います。
まさにかまいたちとリスナーの妹的存在、山口ちゃん。
番組が終わってしまうことが寂しくて涙ぐんだ山口ちゃんの姿にはグッときました。
余談ですが、番組終了後、山口ちゃんのツイッターアカウントに労いのリプを送ったところ、リプ返がきたときはめちゃくちゃ嬉しかったです。
この番組を好きになって、投稿を続けていて本当に良かったと思える瞬間でした。
そしてかまいたちのラジオが終わって落胆していた数週間後、なんとあの天下のTBSラジオで30分ですが冠ラジオをもつことに!
時間的に少し物足りない感は否めませんが、やはり抜群の面白さ、安定感で、違った楽しみ方ができてとても嬉しいです。
ですが、やはり一時間枠に昇格し、ゆくゆくはJANKに行ってほしいな〜と切に願います。
今のところ、JANKも24時台も関西芸人はいないので凄く面白いことになるのでは、と個人的に思っています。
おまけ
【アルコ&ピースのオールナイトニッポン(0)】
放送局 ニッポン放送
放送時間 2013〜2016
番組終了してから存在を知ったのでおまけとします。
一般的には現在でも人気が抜きん出切らない、太田プロ所属のアルコ&ピースによるラジオ番組。
まず、単発放送時代から渋い抜擢でした。 たまたま単発を聴いていたお偉いさんにどハマりして異例の抜擢でこの伝説の番組はスタートしたそうです。
この番組を一言で説明すると 2時間を目一杯使ったリスナーを巻き込んだ壮大なラジオコント。
普通のラジオ番組はオープニングトークで上がったワードを頼りに、メールテーマがリアルタイムで決まるのですが、この番組ではほぼほぼ最初からメールテーマが決まっており、ゴリゴリに練った設定をぶち込んできます。
平子さんと酒井さんが主導で強い世界観を作り、舵をとって、それに優秀な感度の高いリスナーがついてきて完成させる構成。
一回り年下の酒井さんが、平子さんに対して未だに敬語で接している絶妙な距離感がすごく心地よくて、どちらのフリートークのレベルも高い。
放送作家、ディレクターの裏方もめちゃくちゃ優秀で、一回一回の放送の完成度が異様に高いです(たまにハズレ回もありますが・・)
今でもリピートして聴いているのですが、あの 教室の隅でこっそり一軍に隠れて、わちゃわちゃみんなではしゃいでいるあの雰囲気がたまらなく好きです。
熱狂的なリスナー、優秀なスタッフ、確かな実力を持ってこのラジオは2年目に一部へあがります。
アルコ&ピースくらいの知名度で一部に昇格するのは異例中の異例。
この番組を伝説たらしめた出来事です。
残念ながら翌年、二部に降格し、3年で終わりましたが、アルコ&ピースがラジオ界に残した影響はとても高いでしょう。
終わる際、なぜこんなに評判が良いのに終わってしまうんだという批判の声が相次いだようですが、元々オールナイトニッポンはパーソナリティのサイクルが早い放送局。
基本的に二部の0枠は1年の期限で、大胆な起用をして新たな可能性を探る場所です。
『ラジオにおけるニュースターを発掘する』 という意味において、ニッポン放送が残した功績は大きいでしょう。
一部を含めて3年間放送された時点でものすごいことで、アルコ&ピースのラジオがみんなから愛されていた証拠なのです。
私はこのラジオをリアルタイムで聞けなかったことをずっと後悔することでしょう。
終わり。